The means justifies the ends
アメリカの Wired 誌から電子メール。
紙の雑誌を定期購読している人に、同じコンテンツのタブレットエディション(iPad版)も無料で提供することにしました、とのこと。
Wired は iPad が出た当初から、タブレット版と紙の同時制作を積極的にやっていて、タブレット版は紙と同じソースを使いながら、インタラクティブな構成にしたり、動画コンテンツを追加したりして、単体の電子雑誌としてもかなり魅力的なのですが、1号あたり350円と、ちょっとお高いのが玉に瑕。
前世紀から紙の Wired を定期購読している読者としては、同じコンテンツに余計なお金を払わされるのは釈然としない感じがしておりました。そこへ、この英断。えらい。
バックナンバーも「購入済み」になってた |
紙と iPad、同じコンテンツ(ついでにいうと、主要コンテンツについては、1ヶ月遅れでWebでも公開・アーカイブ)ではあるのですが、通勤鞄に入れて電車の中で読むのは紙、部屋でごろごろしながら読むのは iPad と、シチュエーションに適した媒体をなんとなく使い分けしていて、接触頻度とか濃度も高くなった感じ。なにより、満足度が高いです。
紙と電子版がカニバライズするのを恐れて、電子版への取り組みを避けている媒体とか、電子版を紙との抱き合わせで追加料金制にしている媒体とかありますけど、こうやって追加料金なしで紙の忠実な読者を電子版へ平行移動させて先細りを防ぐのが、紙媒体が進むべき正しい道じゃないかなあ。
紙の Wired を定期購読している人で、まだ iPad 版を申し込んでいない人、手続きしてみることをおすすめします。