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先月ぐらいからだったか、Web をうろついているとあちこちのページでこんな謎の Google AdSense 広告メッセージが、かなり頻繁に表示されるようになりました。
- ウィンドウズ・ビスタ起動 起動の巧みを避けてウィンドウズを起動します
- ウインドウズ起動の巧み 起動の巧みによる問題 その解決方法についてもっと知りたい
- ウィンドウズ起動又は修理 ウィンドウズ起動の巧みについてもっと知りたい
- ウインドウズを起動します ウインドウズ・ビスタに変更するに、 ウインドウズの起動が必要
- ウィンドウズ・ビスタ起動 ウィンドウズ・ビスタに変更するにはウィンドウズの起動が必要
機械翻訳みたいなたどたどしい広告メッセージはどれも言語は明瞭なんだけど何を言いたいのかまったく不明。街角にそっと貼ってある聖書のフレーズをぼそっと書いてある謎の看板のようでちょっと不気味。あるいは、どこかのヒミツ結社が私に向けて送っている電波系メッセージみたい。
おそるおそる広告をクリックしてみると、
こんなページに飛ばされました。どうやら本当にマイクロソフトの中の人が誰かに何かを伝えたくてやっている広告のようです。
元の英語の広告クリエイティブを見れば、どういうことに興味を持っている人にこの広告をクリックして欲しかったのか真意が分かると思って、それらしい英語サイトをあちこち覗いてみたりしたんですけど、Google AdSenseのジオ・ターゲティング(アクセス元のIPアドレスとかから地域を推定して、その地域に限定した広告を表示する機能)がよく効いているようで、英語のページを見ていても、この広告だけポツっと日本語で表示されて、ますます気持ち悪い。
そのうち、ひょいと思いついて英語版の Yahoo! でそれっぽい検索をしてみたら……出ました!
出た広告がこれ。やっと意味が分かりました。
これ、つまり、Windows Vista SP1 で入った、“ライセンス認証を回避する偽造を検知する機能”に引っかかってしまい、Windowsが立ち上がらなくなって困って検索している人に向けて、「こうやって正しくアクティベーションすれば、ウィンドウズが使えるようになりますよ」とお知らせするための広告。
「起動」は“Activation”、「巧み」は“Exploit”の訳のつもりと思われます。“Windows Activation Exploit”=“ウィンドウズのライセンス認証の抜け穴を悪用したクラック”が“ウィンドウズ起動の巧み”になっちゃった。
この広告コピーじゃ、広告に該当する人も自分に向けて呼びかけてるとは思わないよね。ものすごい勢いで広告を出しているようだけど、これをクリックするのは「なんじゃこりゃ?」と思った人ばかりで、クリックされるたびに発生している広告費は
完全にムダになってるはず。もったいない。
この広告、MSKK(マイクロソフト日本法人)のプロダクト担当の人は関与してないのかな。まるで、日本語を知らないサポートのマネージャーさんか誰かが、英語の広告をどこかの(マイクロソフトのグロッサリーすら持っていない)サードパーティ翻訳会社に直訳させて、これまた英語の広告から直訳したキーワードを買って表示させてるみたいに思えるけど。ひょっとして、ここにも縦割り行政?
なんとかしたほうがいいと思いますよ>誰とはなく