以前書いた、cpmとμSv/hr [ガイガーカウンターの単位の話] というお話のページに「CPMとは」とか「CPS 単位」という検索でたどり着いている方が結構いる事に気がついたので、ひょっとしていろいろ混乱させてしまっているかもしれないと思って、追加説明。

CPMもCPSも、インターネット広告の料金の単位と、ガイガーカウンターの計測単位の、両方の意味があるからややこしい。

まず、ガイガーカウンターの単位の話から。

上の記事にあるとおり、ガイガーカウンターとか、その類の放射線量を測る計測器は、センサーの中を通り抜けた放射線の数を数えて、統計的にその場の放射線量を推測するしくみ。

1秒間に通り抜けた放射線の数が CPS (Count per Second) で、1分間に通り抜けた放射線の量が CPM (Count per Minute)。

次、インターネットの広告の料金のお話。

20世紀の終わり頃、インターネット広告の課金体系がまだよく決まってなかった頃、米 Infoseek で考案して提唱された料金体系が CPM (Cost per Mille)。Mille は単位系なんかで千をあらわすコトバで、バナー広告を1000回表示したときの値段を CPM と呼ぶことにしました。広告表示のことをインプレッション (Impression) などと呼んだりするので、例えば「このバナー枠はCPM 10ドルだから、インプレッションあたりちょうど1セントね」なんていう風に使います。

一方の CPS は、まだ発案されたばかりで、インターネット用語辞典にも Wikipedia にも載っていない新しいコトバ。
日本発で、世界のインターネット市場にチャレンジしようとしているベンチャー企業のデンノー (Dennoo) などが提唱している広告価格の指標で、特に動画広告など見ている時間が重要な広告を、ちらっと見たときとじっくり見たときとで同じ料金なのは合理的でない、という考えから、実際に見ている人の目の前に広告が流れていた秒数に応じて広告代金をいただこうというのが CPS (Cost per Second)。

覚えておくといいと思いますよ。