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今日は、直接関与していない会社のサービスをご紹介。
アートな感じのメディアをデザインして種まきしている遠藤さんとチェン・ドミニクさんの二人組の会社、
ディヴィデュアル (dividual) が一昨日リリースした、《
リグレト (rigureto)》という Web 上の無料サービス。何も説明せずにぼそっと Twitter でつぶやいてみたら、「これいいねぇ。癒やされた(敏腕IT・ソフトウェア投資家さん)」とか「kawaii! (切れ者若手デザイナーさん)」など、速攻で普段より多くの人からリアクションがありました。どうやら、なにか「刺さる」ものがあるらしいです。
rigureto というサービス名は regret のカタカナ読みローマ字化風なんでしょうね(なんとなく、Domo Arigato Mister Roboto な感じだ)。その名の通り、自分が後悔したことやヘコんだことを書き込むと、そのつぶやきが画面上にモヤモヤ浮かんで表示されます。浮かんでいるモヤモヤに励ますコメントを書き込んで、ヘコんでいるひとを慰めてあげよう、というサイト。慰められて元気づけられたと思ったら、慰めるコメントを書いた人に「ありがとう」を送ることもできるようになってます。
と、これだけ読むと「なんか傷をなめ合う場所みたいでキモい」と思う人もいるかもしれない。でも、そんなササクレだった心にはちょっとフタをして、サイトを覗いてみてください。リリース文を送ってきてくれたメールに添えられていた説明によると、お盆をはさんで立案から2週間ほどで制作した「小振りのサービス」だそうですが、なんだか、よくできてる。
ややもすると「見ず知らずの通りがかりの人同士が、つまんないことで相手の人格まで否定するようなDISり合いを平気でやるのがネットの文化だ」とでも言わんばかりの、人間的に未熟に見えるコミュニケーションスタイルの人が目立ちがちな Web 上のテキストコミュニケーション空間において、この不思議な存在は貴重。
ふわふわ、もやもやしたグラフィックを上手に使った UI デザインも、殺伐としたモノを起こしにくそうで、よい(それでも荒れる子はいるんだろうけど、ま、それはスルーすればよし)。
この人たちの《
TypeTrace》というプロジェクトでは、ただのテキストに、そのテキストを執筆・推敲しているときの思いとかためらいを埋め込んで、それを含めて相手に伝えるコミュニケーションができるメディアを作ろうとしていたと理解しているのだけれど、このサイトでは、弱っている人のつぶやきに対する「なぐさめ」や、「なぐさめ」に対する「感謝」といった、普通の人間同士のコミュニケーションではあたりまえに起こるはず(なのに、なぜかネットでは逆に走りがち)の、「情」や「徳」をポジティブフィードバックして増幅するようなコミュニケーションの場(=メディア)を作ることにトライしているように思えます。青臭く見えるかもしれないけど、人としてフツーによいですよ、これは。
樋口 理さんのコメント:
http://blog.noughts.jp/