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平野さんちのブログの「
「啓蒙」は差別語??」という記事にコメントで書き込んだ内容なんですが、以前からひっかかっていたことなので、ここにも再掲です。
平野さんによると
今日、とある関係の会合で、文書を読み合わせしているときに「『啓蒙』は差別用語なので避けたほうがいいという意見がある」との話が出た。
んだだそうです。
啓蒙とか無知蒙昧の蒙の字は「めしい=めくら」という意味なので、差別用語だから使っちゃいけない、という主張があったとか。目の不自由な人という意味の漢字が使ってあるからそのコトバは使ってはいけない、なんていうのは、
たんなるコトバ狩りで思考停止していると思うのですが、私は別の理由で「啓蒙」というコトバをあまり使いません。“差別用語だから”ではなく“私が使うと相手を馬鹿にしてることになっちゃいそうだから”、あるいは“不遜だから”です。
マーケティング活動などをしていると、よく社内の会議なんかで「プロスペクト(見込み顧客)を対象にした啓蒙活動をやろう」なんていう発言が出てきます。
「お客さんになって欲しい人たちに新しい情報を理解していただく活動をしよう」というぐらいのつもりなんでしょうが、啓蒙というコトバは「下々の愚民を教え導く」といったような意味ですから、「あーん、こいつらぼんくらにちょっくら新しい知識を授けてやって、知識レベルを上げて導いてやろう」ってなニュアンスになるはずでして、ましてや、お客様に面と向かって「弊社の大事なお客様を対象に、啓蒙セミナーを開かせていただくことになりましたのでぜひお越しください」なんてお誘いするのは、持ち上げてんだか小ばかにしてんだか、わけがわかんないですね。
そんなわけで、啓蒙というコトバ、私にとっては気持ちよく使えるシチュエーションがほとんどない、使いにくいコトバです。
たぶん、すっごく頭がよくて、とっても徳があって、無知蒙昧な世間一般のわれわれ万人から慕われる天子様のような方なら、自然にすっと口から出てくるんでしょうけど。
Emieさんのコメント: