The means justifies the ends
Costcoで買ってきた、100グラム200円ちょっとのUSビーフ。
完璧な焼き加減の、やわらかくて旨いステーキにするワザを身につけました。
秘密兵器は、これ。
eBay で 70ドルで売っていた、Sous Vide マシン。
Sous Vide(スーヴィード)=真空調理、と訳されているけれど「真空」は本質ではなくて、低温調理と言う方が正確な気がします。
肉や魚のタンパク質は60℃を超えると固くなります。焼きすぎた肉が固くなるのは、これ。
普通にステーキを焼くときは、外側からフライパンの高温の熱でガンガン焼くので、中の方まで火が通るころには外のほうが固くなっちゃう。外が固くならないようにいかに中まで均等に熱を伝えるかがグリルのワザなわけですが、Sous Vide でステーキを調理するときは60℃ぐらいにキープしたお湯のなかにジップロックに入れた肉の塊を1時間ぐらい浸けて湯煎して、外から中まで60℃に温まるのを待ちます。均等に60℃なので、絶対に固くならない。
この Sous Vide マシンは、鍋に突っ込んでおくと、お湯の温度をキープしながらかき混ぜてくれるしかけ。最近、同種の機械がたくさん出ていて、Bluetooth でスマホにつながるとか高機能がついているけれど、料理をするためには、温度をキープしてくれて、せいぜいタイマーで時間を計ってくれればそれでOKなので、安い基本的な機械でじゅうぶんなのです。
深めの鍋に水を張って、Sous Vide マシンを鍋の縁に固定。調理する温度と調理時間をセット。
温度と時間は、素材と調理方法によって違うのだけど、いろんなところにガイダンスがあります。私がいつも見ているリファレンスは ChefSteps というメーカーが公開している Sous Vide Time and Temparature Guide というページ。レアのステーキは 54℃で60分。
鍋の中の水がセットした温度になるまでしばらく待つ。
肉に塩胡椒をきつめにつけて、ジップロックに入れて、そのまま鍋にどぼん。
真空パックにする必要はありません。ジップロックと肉の間に空気があると熱伝導が悪くなるから、肉の周りに少しオリーブオイルを入れて隙間を埋めるのはアリ。ジップロックの上も開けておきます。温まった空気が膨張するから逃がさないとね。
あとは、指定の時間が経ってお知らせ音が鳴るまで放置。勝手にお湯をかき混ぜながら温度をキープしてくれます。
ジップロックが倒れて袋の中にお湯が入ると悲しいので、鍋の縁に洗濯ばさみで留めてあります。
1時間経って、中まで火が通ったはず。
ジップロックから肉を取り出して、強火で温めたフライパンにバターを落として、肉の両面と側面を各面30秒〜1分ぐらい焼いて焼き目を付けます。ステーキを旨くするのは、メイラード反応。
焼き目が付いていい匂いがしてきたら、できあがり。お好みのソースで召し上がれ。
安いUSビーフがうそみたいに柔らかくておいしいステーキになりますよ。
S.Kitahoriさんのコメント: