The means justifies the ends
いしたにさんが持ってきたこども図鑑のサイクロン掃除機のしくみのページに見入る Sir James Dyson |
先日、ダイソン社の新製品であるハンドドライヤーの発表で、創業者のジェームズ・ダイソンさんが来日していて直接お話しする機会をいただけたので、のこのこ発表会場まで行ってきました。
発表された製品のお話はまた改めて書きますが、今日はサー・ジェイムズのお話から。
新製品発表記者会見の後、少人数のブロガーとオンラインメディアの記者さんとでダイソン氏を囲むラウンドテーブル形式で行われました。
いろんな質疑応答があったのですが、その中で特に印象に残っているのは、ある方が「今回のハンドドライヤーは、今までダイソン社がやってきたB2C(一般消費者向け)ビジネスと違って、B2B(事業者向け)ビジネスだが、B2Bへの参入にあたってなにを配慮しているか?」という内容の質問をしたときのこと。
ダイソン氏は「何言ってんの?」という感じで即答。正確な文言はメモをしていないのですが、要旨をまとめますと「使うユーザーの不満を解決するための製品なんだから、ユーザーがハッピーになるように製品を作っていれば、なにも変わることはない。B2CとB2Bは、誰を通して製品をユーザーに届けるかが違うだけで、製品には関係ないよ」とキッパリ。
しびれました。
ダイソン氏の自伝なんかを読んでいても感じるのですが、徹底したプロダクト志向の人なんです。製品を正しく作れば、製品自身がマーケットに良さを伝えてくれて、自ずから売れるのだ、と。
もちろん、ダイソン氏も経営者としては会社にマーケティングの部署を持って、いわゆるマーケティング活動をしているわけですが、ダイソン氏本人はあくまでも製品の人。
そういえば、名刺の肩書きも「チーフ エンジニア」でした。
製品やサービスを作る人の姿勢は、こうでなくちゃね。
というわけで、ミーハーなので、ダイソン氏の自伝にサインしていただいて帰ってきました。