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四角な座敷を丸く掃かないロボット掃除機、ついにデビュー

去年の秋から出るぞ出るぞと言い続けていてなかなか出てこなかった、ダイソンのロボット掃除機 Dyson 360 Eye が、世界に先駆けて日本で発売されることになったというので、発表会の会場に潜り込んで来ました。

Dyson 360 Eye

昆虫 vs. 高等生物

ことわざ、というか川柳に「居候、四角な座敷を丸く掃き」ってのがありますが、いままでのロボット掃除機はそんな感じです。

うちで飼っているルンバを見ていても、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、一見ランダムに向きを変えながら、ときにはさっき掃いたところをまた行ったり来たりしながら、長い時間をかけて部屋の中を掃除していきます。

横着を決め込んでいる居候とは違って、多少効率は悪くても、高度なセンサーや「知能」を使わずに結果的に全体を掃除できるようにする「昆虫的アプローチ」であることは理屈では分かっているのだけど、そのさまを見てると「こいつ、ほんとうに部屋全体を掃除してるのかな」と疑ってしまいます。ごめん。

いっぽう、この Dyson 360 Eye は、その名の通り、360度まわりを見回すカメラと、部屋の障害物や壁を検知するセンサーを搭載していて、自分で部屋の形の「地図」を作り、地図の中を細かい四角に区切って、順に余すところなく掃除機をかけていくという高等生物っぽいアプローチ。かしこそう。

几帳面に四角く掃く

デモ用に、実機のカメラが「見て」いる360度見回した映像をライブ表示していました。

360 Eye 内蔵のカメラ映像

こんなふうに見えてるのかー。

そして、それを部屋に放すと、こういう動きをする。スクウェアなやつです。

ロボットである前に、まず掃除機であれ

ダイソンがお掃除ロボットの研究を始めたのは17年前。20世紀です。

そのとき最初にできたプロトタイプがこのDC06。

DC06

54個のバッテリーセル、70個の各種センサーを搭載した力任せの実験機。よく見ると、足回りに超音波センサーや赤外線センサーっぽいものがたーくさんついてますね。

それ以来、こんどの 360 Eye に至るまで、ロボット工学の研究と開発に携わってきた Mike Aldred 博士曰く、製品として完成させるにあたって重視してきたことは「ロボットである以前に、まず掃除機である」ということだそうです。

いままでのロボット掃除機って、掃除機として頼りない感じが否めない。ゴミを吸う力は見るからに弱々しいし、足下にぐるぐる水平回転するブラシがついているヤツなんかゴミを吸ってるんだかまき散らしてるんだか分からないと常々思っておりました。

それにくらべると 360 Eye は、さすがにダイソン。キャニスター型やスティック型のフルサイズの掃除機で培ってきたノウハウとテクノロジーがそのまま詰め込まれている感じです。

ゴミの吸引力は他社製の最強モデルの4倍。ゴミとホコリはもちろんサイクロンで分離してゴミが一杯になるまで目詰まりしない。スティック型掃除機で定評のあるカーボンファイバーと硬質ナイロンのダブルブラシが本体の幅いっぱいに配置してあって、取り残し無く四角くきっちり掃除して回るようになってる。

幅一杯のブラシ

ダイソンの製品発表会恒例の、他社製品との比較でも、このとおり。

掃き残し、吸い残しの差は歴然。

ロボット掃除機吸い残し比較

ところで、この製品、発売にこぎつけるまで当初の予定以上に時間がかかったわけですが、実際の家屋でのベータテストなどを通じていろんな改良点を発見したからだそうです。

たとえば「日本の家屋には欧米と違って、靴を脱いで置いておく『玄関』というスペースがあって、そこの段差で転落しないようにしなければならない」といったような、そんなこと。実地でためしてカイゼンする物作り、大事ですね。

Dyson 360 Eye、10月23日から直営店の「Dyson表参道」で、26日からは全国65の量販店限定で発売です。

ダイソンのオンラインストアでも、買えますよ。こちらからどうぞ。
【追記】↑オンラインストアには、まだ在庫がないみたいです。潤沢に在庫が行き渡るまでの間は、表参道旗艦店や限定販売の量販店に行くしかないのかも。

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