The means justifies the ends
最近めっきりダイソンづいておりますが、今日は扇風機の新製品。プレス向けの製品発表会にブロガーさんたちもご招待いただきました。
ダイソンの羽根のない扇風機 Air Multiplier シリーズ。
最近の、DCモーター系ちょっとお値段高めの扇風機の中でも抜きんでた存在感。姿形が魅力的なだけでなく、回転する羽根がないから小さい子供がいても指を突っ込む危険性がないとか、掃除が楽ちんで薄汚れた感じにならないとか、実用的メリットも大きくて、発売当初から気になっておりました。
去年古くなった扇風機を買い替えるときに、候補の一つには上がったのですが、結局買いませんでした。
ボツにした理由は音。風量を上げたときにヒューンっていうかなり大きな音がしまして、騒がしい電気店の店頭でこんなに気になるんだから、自宅で夜中とか、かなりうるさそうだったから。
音がうるさいというのは、ダイソンも認識していて気にしていたようで、今度の新製品はその音問題の改善に3年の月日と68人のエンジニアをつぎ込んだ意欲作。
その結果、あのカタチと性能はそのままで、とっても静かな扇風機ができたようです。
ダイソンの扇風機のあの音の主な原因は、風を送り出すインペラまわりの乱気流による風切り音と、モーターやインペラのフィンの回転による1KHzぐらいの音なんだそうです。
ちなみに、インペラは回転する羽根車のこと。羽根車を回して気体や液体を動かすのがインペラ。同じく羽根車でも回して推進力を得るのはプロペラ。
話戻って、音の話。
風切り音は流体力学を駆使して、乱気流を抑え込むことで無駄なエネルギー(=音)の発生を減らす努力の積み重ねで軽減。
そして、モーターの回転音を消すのに使ったのが音響工学的アプローチ。
先日話題にしたヘルムホルツ共鳴器(この記事)を使った制音メカニズムが組み込まれているとのこと。
発表会では、米村でんじろう先生の一番弟子、チャーリー西村さんが、ヘルムホルツ共鳴器で音を消す実験を見せてくださって、それがとてもわかりやすかったので、動画でご覧ください。撮影は iPod Style さん。
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AM06のカットモデル。下にある黒い孔がヘルムホルツ共鳴器の空洞の入口。 |
この結果、以前のAM01に比べて音のエネルギーの仕事率比で75%のノイズ低減に成功したとのこと。75%減ということは4分の1なので、約6dBの軽減。これは大きい。
しかも、ノイズの音質もかなり改善されて耳に付く音域がぐっと減っている感じがします。このへんのところをもうちょっと突っ込んで調べてみたいので、旧製品のAM01と新製品AM06を両方ダイソンさんからお預かりして比較実験してみることにしました。乞うご期待。
ついでに、ノイズを出さないようにすることで、エネルギー効率もよくなっていて、使用する電力も40%ぐらい削減されているそうです。
あ、それから、以前の機種にはなかったリモコンと、タイマーの機能もついてます。
新製品の Dyson Cool、AM06(卓上タイプ)と、AM07(細長いタワータイプ)、4月30日発売です。
ダイソンの製品説明ページ: http://www.dyson.co.jp/Fans-and-Heaters/New-Fans.aspx
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