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アメリカの Pure Digital Technologies という会社が出したビデオカメラ Flip Video。
赤いボタンを押して録画スタート&ストップ。撮ったらUSBプラグを出してパソコンに差し込んで、そのままファイルを YouTube などにアップロードするだけ。固定焦点だし、ほんとうに Point and Shoot and Share 、録画して共有するだけの単機能で、ファンシーな機能はなにもないんだけど、この思いっきりシンプルに機能を絞ったのが受けてアメリカでは大ヒット。その後、ソニーや JVC みたいな老舗ビデオカメラメーカーが後追いで類似品を出しました。
去年、Wired 誌の "
The Good Enough Revolution: When Cheap and Simple Is Just Fine(そこそこで充分革命:安くてシンプルなもので大丈夫な時代)" という記事で書かれていたことだけど、CD→MP3、電話→Skype、TV→Hulu/Youtube……という具合に、高機能全部入りの技術のかわりに低スペックでそこそこの機能の技術を安く使うので充分、という流れのひとつかもしれません。
先日の Interop で
@yasuyukima さんのお誘いで、Flip minoHD を使わせていただく機会があって、私も使ってみているのだけど、普段の動画スナップショットはこれで充分、というか、今までのデジタルビデオカメラより圧倒的に楽ちんで機動力があります。
100グラム弱の携帯電話ぐらいの大きさだから、ポケットからさっと出して何も考えず録画する。本体内蔵の8GBメモリで720pのHD動画が2時間撮れちゃう。
側面のスライドスイッチを押すとUSB端子が飛び出します
ところで、Flip Video を出している Pure Digital って、
シスコが買収していたんですね。あの、ルーターのシスコ。知らなかった。
なので、今回の minoHD もシスコシステムズ様のご提供。
上の Wired の記事にも書いてあるけれど、Pure Digital の創業はネットバブルたけなわの 2001 年。当時は使い捨てフィルムカメラ(写ルンですと、その仲間達)が全盛で、デジタルカメラがまだまだ一般には使われていなかったころ。Pure Digital は、使い捨てフィルムカメラのビジネスモデルをデジタルカメラに適用しようとしていて、
- CVS みたいなドラッグストアチェーンで安価な使い捨てデジタルカメラを売る
- 写真を撮りおわったデジタルカメラを回収して、写真のプリントの注文を取って、そこで利益を得る
- 回収したデジタルカメラはリファーブして再販売することで、デジタルカメラの販売価格を下げられる
というような仕掛けを考えていたようです。ところが、ふたを開けてみると、お客さんは撮った写真をカメラについてる小さい液晶画面で見るだけで充分満足してしまうことが多くて、撮影した写真をなかなかプリントに持ち込まないもので、プリントの利益も上がらず、カメラのハードウェア再利用率も上がらず、商売はぜんぜん成り立たなかった。
そこから立ち直って「じゃ、低機能で、さくっと取って見るだけでも充分なんじゃね?」ということで Flip Video を商品化したのだとか。
さて、Interop のシスコブースの中の様子など、いろいろ撮影した動画があるのですが、YouTube に上げて貼り付けようと思ったら、YouTube が「このアカウントは、別の Google ユーザー名にリンクされています」と言い張ってログインさせてくれません。なにやら、Google に買収される前から使っているアカウントを Google アカウントに強制的に関連づけようとして、おかしな事になっている模様(
同じ悩みを抱える人たち)。なので、動画サンプルはちょっとお待ちください。
Flip Video、日本ではまだ販売してませんけど、米 Amazon からでも日本向けに発送してくれます。送料込みで 200 ドル前後。VGA解像度のFlip Ultraなら150ドルぐらいですよ。
ootaharaさんのコメント:
港のイベント会場では、だだ漏れ中のStiCamとやらをよく見かけます。
自転車用のヘルメットに付けると違和感が感じられません。
youtubeはgmailでアカウントを取っていたので、その落とし穴は知りませんでした。