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昨日、出版関係や物書きの方々との会食で小耳に挟んだアマゾン関連のお話をいくつか。
伝え聞きで、ウラを取ったわけじゃないけど、おもしろい話だったのでメモ。
- Amazon.co.jp の書籍売り上げは、紀伊国屋書店全店合計を超えていて、すでに日本最大の本屋さんになっているようだ
- 各版元は、本を出すときに Amazon.co.jp での売上最大化にものすごくプライオリティを置いていて、新しく本を出すときに1,200円とかに価格設定するぐらいならむしろ1,500円にするほどである
- ところが、ケータイ小説の書籍は Amazon.co.jp ではほとんど売れなくて、ケータイ小説大手の某社では社内会議でアマゾンの話題が出ることは全くないらしい
日本で一番大きい書籍小売りは紀伊國屋書店ということになっていますが、アマゾンの書籍の売り上げはすでに紀伊国屋を抜いているらしい、という話。
Amazon は、リージョンごととか商品カテゴリーごとの売上や利益率について、かなり徹底した秘密主義を貫いていて、日本の Amazon.co.jp からはもちろん、公開企業である本社の IR 資料の中にもほとんどヒントがないんですね。
Web のあちこちに引用されている
『出版ニュース』 2009年3月下旬号 (出版ニュース社)の「出版界の喫緊の課題にどう対処すべきか いま流対協はこう考えている」という記事に書かれていた
アマゾン・ジャパンの経営陣の話によれば、同社の売上げ2,500億円のうち書籍雑誌の売上げが約1,200億円、和書売上げが約1,000億円で、書籍売上げでは書店トップに躍り出て、書籍売上げで8%、専門書では15~20%のシェアがあるという。
という情報がもっともらしい気がします。
日月総合研究所というところの推定を
J-CAST が引用しているものによると、2008年の売上は2600億円で、だいたい符合しますね。すると、Amazon.co.jp の昨年の書籍売り上げは1200億円(うち和書1000億円)ぐらい。
一方、紀伊國屋書店の書籍以外の全事業を合計した年間売上は
公表データによると、コンスタントにだいたい1200億円ぐらい。そのうち何%が書籍かはわかりませんが、Amazon が紀伊国屋を抜いてトップというのは、どうも本当らしい。
全国書籍売り上げ1兆円ちょっとの10%近いシェアを1社で売り上げる Amazon の影響力は強力で、新しい本を出すときに 1,200 円に値付けするぐらいなら 1,500 円にする(理由は、もちろん、アマゾンの1,500 円以上送料無料)というのもうなずけます。
一方、ケータイ小説を買う層はクレジットカードを持っていない若年層なので、アマゾンで本を買うことはまずしない。なので、ケータイ小説大手のS出版などではアマゾンのことが話題になることはまったくないんだそうで。
ootaharaさんのコメント:
わざわざ紙では読まないのかと思いました。
小生、電車男は1/5くらいをWEBで読んで力尽きました。