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パナソニックコミュニケーションズ株式会社から出た
“Skypeの無料通話ソフトを内蔵したWi-Fiフォンセット” KX-WP800。
「天下の松下さんが専用の端末を製品化するなんて、SkypeもFONも通信インフラとして一人前に認知されるようになったな」と思う人もいるかもしれないけど、それはちょっとナイーブ。こんなニッチなもの、ほかの大手家電メーカーはまだまだ怖くてとても商品化できないと思う。型番のKXは松下グループの異端児(ほめ言葉ですよ)九州松下の印。
九州松下(略称『キューマツ』・現パナソニック・コミュニケーションズ)といえば、無線通信からデジタル通信まで、コンシューマー向け通信がらみの分野で、常に時代の半歩ぐらい先のビミョーなところにあるモノをさくっと商品化してしまうのが得意ワザだというのが、なんとなくギョーカイの共通認識ではないでしょうか(ですよね?業界のみなさん)。
ちょっと思いつくだけでも
- 1980年代はじめごろ、まだパソコンが漢字表示ができなかったのに先に作ってしまった漢字ドットマトリクスプリンタ(ただし漢字ROM非搭載)
- カーナビですら珍しいころにポータブルなナビゲーションシステム、しかもPHSでの通信機能付き
- ダイナミックDNSでドメイン名の取れるネットワークカメラ
などなど、技術的には面白いけどちょっと先走っていて、商品として市場性は大丈夫なのかしらんと周りが心配しちゃうような絶妙な物がぞろぞろあるのがKX品番の魅力だと思う(そうだ。KX品番ではないけれど、おそらく世界で最初のMicrosoft BASICリバースエンジニアリング書である《
PC-Technow8000 》のかなりの部分を書いたのも九松の人だ)。
商品としての市場性は微妙だけれど、製品としてまるで使い物にならないようなことはないように、という配慮が見え隠れするのもなんだかうれしい。言い換えれば、オタク心をくすぐるけれど決してギミックではなく、メーカーとしてきわめてまっとうなモノ作りをしている、ということ。たとえばこの製品の場合、ハンドセット単体だと使い物にならないリスクがかなーり高いけど、おまけのルーターのおかげで最低限コードレス電話もどきにはなるというパッケージですね。
そんなわけで、KXで始まる製品には、いまだにピクっと反応してしまうのでありました。
KX-WP800は、松下グループのショッピングサイト《
パナセンス》でのみの販売だそうです。
センター長さんのコメント:
徹夜でお絵かきした辛い思い出が蘇ってきました。