[PR] 本ブログの商品紹介リンクには広告が含まれています
前の記事で使った「ナイーブ」について、オフラインでご質問をいただいたので豆知識。
ここで使った「ナイーブ」は日本語の辞書に載っている「繊細、純粋で傷つきやすい」という意味じゃなくて、米語でのnaiveね。
私が知る限り、米語でnaiveと言うと「世間知らず、モノを知らない、判断が甘い、お人好し」というぐらいの意味で、ほめるニュアンスはほとんどないです。むしろ「おまえ、バカか」というニュアンス。
Wikipediaにもこの語についての同様の説明があった(
ナイーブ——2008年1月10日 (木) 23:28版)けど、この説明の中の
日本において、いつ頃からこのような誤用が広まったのかは定かではない。しかし、少なくとも1980年頃には現在のような意味で使われていた事が分かっている。ひとつ可能性が高い物として、1979年制作のTVアニメ『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイの性格設定にこの言葉が使われており、同作の社会的影響からしてこの事が起源になっている事実が考えられる。
っていう解説はいただけないな。客観的論拠をあきらかにしないとね。僕の知る限り1980年よりもずっと前から日本のオトナは「ナイーブ」という言葉を「傷つきやすい」という意味で使ってた。世の中のことをなんでもガンダム起源だと考えるのは、それこそnaiveだと思う。
なにはともあれ、アメリカ人に「あなたはナイーブな人ですね(ハート)」なんて面と向かって言わないように気をつけましょう。きっとムキになって反論されると思います。
暇女さんのコメント:
今電子辞書を見てみれば、日本国語大辞典精選版ですが、田山花袋の「一兵卒の銃殺」(1917年)に「ナイーブなセンチメンタルな青年」とあり、
芥川龍之介の「文芸的な、余りに文芸的な」(1927年)に「吉江氏の小品集は何か梨の花に近い、ナイイヴな美しさに富んだものである」とあります。
こんな昔から英語の意味とは違った意味を持っていたわけですね~。