The means justifies the ends
若き日のダグ・スミス (システムソフト刊「ロードランナーファンブック」より) |
ゲームソフト Lode Runner(ロードランナー)の作者、Douglas Smith が亡くなったとのこと。現在、Lode Runner の版元である Tozai Games(トーザイ・ゲームズ)の Web サイトに発表されていました。
Tozai Games
http://www.tozaigames.com/
ご存じない世代の方も多いと思いますが、ロードランナーは1980年代前半、8ビットパソコンの時代のゲームソフトです。
レンガとブロックとハシゴでできた面のところどころに金塊が置いてあり、あるいはレンガの中に埋めてあり、面の中をうろうろ走り回る番兵から逃げながら、走り、レンガに穴を掘り、ハシゴを上り下りして、金塊を全部集めるというパズルゲーム。
ユーザーが自分で面をデザインして遊べるという、ゲームジェネレーターの機能を持っていたのが当時としては画期的でした。
オリジナルは Apple ][ のフロッピー版ですが、Commodore 64 や IBM PC、それから日本の NEC PC-100/6001/8001/8801/9801 各機種やMSX、ファミコンなどに幅広く移植されて一世を風靡しました。
Tozai Games の Lode Runner の歴史のページ:
http://www.tozaigames.com/loderunner/history
版元だったBrøderbund(ブローダーバンド社)からライセンスを受けて、NEC パソコンへの移植版を作って、日本にロードランナーを紹介したのは福岡のシステムソフト社ですが、当時大学生プログラマーでシステムソフトの準構成員だった私も、移植チームの隅っこで関わりを持たせていただいたのは良い思い出です。
これは、PC-8001mkII 用の5インチフロッピー版(移植担当は現在某けいはんな研究所の博士)、PC-6001 シリーズ用カセットテープ版 (移植担当は、現在某院センター長)、ロードランナーファンブック、それからソニーが販売していた MSX版のノベルティのテレホンカード。手許にあったものをかき集めてみました。
Doug Smith は、最初ワシントン大学に在学中に、大学のミニコン Prime 550 で Pascal を使ってこのゲームの原型を作って、それを VAX11/780 に移植したら大学の仲間内で大人気。それを Apple ][ 版がブローダーバンドから発売したところ大ヒットになる、という1980年代の画に描いたようなサクセスストーリー。
今、確認してみたら、1960年/昭和35年生まれということなので、まだまだ若かった。
楽しくて、いろんな人に大きな影響を与えたゲームを作ってくれてありがとう。
ご冥福をお祈りいたします。