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The means justifies the ends

世界の工場から余剰部品を買う [AliExpress by Alibaba.com]

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子供の頃から電子工作の類を趣味にしています。電子工作でいちばんよく使う部品の一つが抵抗器、略して抵抗。いろんな抵抗値のやつを組み合わせてたくさん使います。
電子工作をはじめたころは、必要な抵抗値の抵抗をひとつひとつ部品屋さんで買っていましたが、それだとお金もかかるし、回路の実験中に抵抗値を変えようとするとちょうどいい抵抗が手許になかったりして面倒です。
そのうち、本格的に物を作り始めると抵抗をひとそろい買い置くようになりました。とはいえ、お小遣いも少ないので部品屋さんでまとめ買いするなんてできず、どこかの工場で余った部品を袋詰めにして売っているのをジャンク屋さんから買ってきて、抵抗値ごとに分類しておいたものでした。

私が子供の頃は、日本は世界のエレクトロニクス産業の中心のひとつでして、電子機器を製造する工場なんてのが国中にありました。なので、ジャンク屋さんにも工場から出てくる余り物の部品とかがふんだんにあったし、高校の無線部の部室には近所の大手電機メーカーに勤めるOBが、設計現場で使わなくなった古い規格の部品類を部品ケースごとごっそり「捨て」に来てくれたりして、抵抗をちまちま部品屋さんで買う必要はなかったのです。

オトナになって電子工作をすることも少なくなっていたのですが、最近また半田ごてを握る機会が増えてきて、困ったのは手許に抵抗をはじめとする部品がないこと。
そこで、秋葉原に行ってみたのですが、昔と違って工場からの余剰部品なんかを売っているお店はほとんどありません。あっても古い在庫だったりしていまいち(電解コンデンサなんか、鮮度が重要だしね)。
考えてみれば、電子機器設計や製造の中心はもはや日本にはなく、中国に移ってしまっているわけで、日本国内に余剰部品が出回る由もなし。
それなら、と、中国から品物を直送してくれるEコマースサイトを覗いてみたら、やっぱりありました!さすが世界の工場。ジャンクも放出してます。

Alibaba.com がやっている、中国の工場直送B2B/B2C卸売りサイト AliExpress。そのなかで発見した「mixtrue 1/4 W resistance(total 2500pcs) -Free shiping」。いろいろスペルは間違っていますが、1/4W抵抗器の詰め合わせ。1Ωから10MΩまで50種類50本ずつ入って$21.05。
ほかにも100種類×25で20ドル弱の「1/4W Metal Film Resistor Samples kit 2500pc 100 value, #1034」とか、たくさん出てます。

ためしに上の2500本セットを注文してみたら、1週間でビニールテープぐるぐる巻きのあやしげな梱包で着きました。

これでまたしばらく抵抗は買わずに済みそうなんですが、困ったことがひとつ。
中に入っていた抵抗が、見慣れた誤差5%のやつじゃなくて誤差1%の精度が高い抵抗。カラーコードも4本じゃなくて5本なのです。例えば、1KΩは「茶黒赤(金)」じゃなくて「茶黒黒茶(茶)」。位取りを表す最後から2桁目の色が違います。
桁を間違えそうです。

コメント

ootaharaさんのコメント:

同感です。小生も桁を間違えそうです。
こんど秋葉原に行った時は、あきばおーだけで無く、ジャンク部品が無いのかをラジオデパートとか覗いてチェックしてみようと思いました。
電解コンだけでなく、5年10年経過すると端子が酸化するのかハンダが付かなくなるのも困り者です。
2011/5/8 18:35

もと本屋さんのコメント:

 え!?
 私が現役のハード屋の時だからもう二十数年前になりますが、その当時でも、高精度の金属皮膜抵抗は有効数字3桁でカラーコード5桁表示でしたよ。一般的なカーボン抵抗(P形やソリッド形)は有効数字2桁、カラーコード4桁で、もちろん私も表記の違いに混乱しておりましたが/(^^;)。
 でもその後、米粒くらいのチップ抵抗に代わってしまって、カラーコードもなければ数字表記も小さくて読みづらいか全くない。そんなのをハンダ付けしておりました。
 当時の私の同僚に、カラーコードを全く信じていず、必ずひとつひとつテスターで抵抗値を確認する人がおりましたが、まあこれなら絶対に抵抗値を読み違える事はない訳で、面倒臭いけど賢明な方法だと今では思っております。
2011/5/10 20:09

樋口 理さんのコメント:

> その当時でも、高精度の金属皮膜抵抗は有効数字3桁でカラーコード5桁表示でしたよ。

ええ。それは知ってます。でも、5桁表示の抵抗なんて使う機会がほとんどなかったので、脳みそが「赤い帯を見たらx.xkΩ」と思い込む仕様になっちゃってまして、混乱しているわけです。
ちなみに、メーカーに入ってからはよほどのことがない限りE12系列の中だけで済ますものだから、E24系列のうちの半分は認識にちょっと時間がかかったりします。
慣れとはおそろしいもんです。
2011/5/11 08:47

ヤマイモさんのコメント:

そうですね。
よく電子工作の雑誌などの書籍やサイトを見るとカラーコード表や語呂合わせでの覚え方が載ってたりしますが、しばらく使ってるうちに「黄紫橙→47k」とか瞬間的に出てくるようになりますよね、それがたまに1%品使うと一瞬考えてしまったり両端が茶色でどっちから…?みたいなこともあったり。
カラーコードといえば赤と橙の区別がつきにくいものがあるのはちょっと勘弁してほしいですね。まあチップ抵抗にどんどん置き換わっていってますが…
2018/9/24 04:39

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