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右の写真は、中古で買ったメルセデスベンツG320の助手席についている電動シートを動かすスイッチ。
このスイッチのデザインは実に直感的です。シートの動かしたい部分に相当するつまみを、上下左右、動かしたい方向に押すと、現物のシートがその通りに動く。はじめて触る人でもまず間違いなく思い通りにシートを動かすことができるはず。いいユーザーインターフェースだと思います。
ユーザーインターフェースはいいんですけど電気設計的には曲者で、この4年で3回ぐらい修理してます。シートの座面のスイッチを前に押しても、後ろに押しても、押した方向に関係なくシートが前にせり出してくる、という困った症状。最後は人が座るのがつらいぐらいまで前に出てきちゃう。拷問です。
幸い、シートのポジションを記憶しておくメモリーボタンを押すと、ちゃんと後ろに動いて正しい位置に戻るんだけど、それより後ろに下げる調整がまったくできなくなっちゃいます。
どうやら、この症状はこのスイッチに共通する持病らしくて、インターネット上でも同じ話をあちこちで見かけます。
修理方法としてはスイッチモジュールをまるごと交換することになっているようです。スイッチモジュールは車内のデジタルのバスにつながっていて、スイッチとシートを動かすモーターの間の信号のやりとりはぜんぶデジタルなんだそうで、スイッチモジュールはブラックボックス扱いみたいです。で、このモジュールが決して安くないのです。保証期間で無償修理の間はがんがん修理に出していたんですが、保証が切れた直後にいつもの症状がまた出て、どうしようかと思っていたところでした。
で、この間、パワーウインドウが故障して、窓ガラスが降りたまま上がってこなくなっちゃったのを、知り合いの修理工場に直してもらったときに、ついでにここも見てもらいました。
そしたら、スイッチモジュール交換なんかせずに簡単に直っちゃったのです。
原因は、スイッチ本体と、スイッチ信号をデジタル信号に変換する基板の間のカプラー(コネクタ)の接触不良。このスイッチは、前に押したときと後ろに押したときとで抵抗値が変わるような設計らしくて、抵抗両端の電位差が3Vとか3.5Vとかに変わるのを、基板側のコンパレータで拾って認識しているらしいのです。で、コネクタが接触不良を起こしてみかけの抵抗値がずれて正しい電圧が出てなかったらしい。
というわけで、同型の電動シートのスイッチの不良でお悩みのみなさん。スイッチモジュール全取っ替えしなくても、コネクタを抜き差しするだけで直るかも、ですよ。
特殊接点復活剤コンタクトZなんかを併用すると完璧だと思います。はい。
ootaharaさんのコメント:
ベストポジションをメモリーして無かったドライバー、大変な事になる気がしました。
ところで、その接点復活剤、すごい匂いはしませんか?