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昨日、週明けのオフィスで、金曜日から週末にかけて起こった UCC さんの Twitter プロモーションで起こった祭り(ご存じない方は
ITmedia の記事をご参照あれ)の話題でひとしきり盛り上がりました。
事故そのものの是非はともかく、騒ぎが起こったあと、Bot を停止して
謝罪文を掲載して事態を収束させるまでの一連の動きは的確ですばらしかったですね。プロの仕事。これで UCC への好感度はかえって上がったように思えるし、アテンションも十分集まった気がします。災い転じて福となす。
で、このキャンペーンのどこがいけなかったのか、という点については、徳力さんがこれまたすばらしいまとめ(
UCCのTwitterマーケティング炎上事例に見る、マスマーケティングとソーシャルメディアマーケティングの境界線—tokuriki.com)を書いていらっしゃるので屋上屋を重ねるのは恥ずかしいのでやめといて、おいらだったらどんなプロモーションプログラムにしたかをちょっと夢想してみました。
まず、Bot が最初に投げるメッセージが、いきなり懸賞のお知らせページへの誘導ってのは、やめ。Twitter にかぎらず、一発目のやりとりはこれからエンゲージメント(自社のやっていることを相手が気になってしょうがないという関係、とでも言いましょうか)までのやりとりのきっかけとなるカンバセーションスターター。ここからステップを踏んで少しずつお近づきになる姿勢が欲しい。
あたしゃ合コンってのに出たことがないので間違ってるかもしれないけど、合コンで席に着くなり「僕とつきあってください。ウチに来ない?」とか「××せろ(自粛)」なんて挨拶するやつはいない(と思う)。
UCC さんという老舗ブランドにふさわしく、
加ト吉さんばりのおやじギャグで、たとえば(たとえば、ですよ)「@osamuh さん。コーヒーと聞いてやって来ましたよ。うっしっし。UCC上島珈琲です。」なんて公式アカウントさんが言ってくれたらおもわずコーヒー吹いて RT しちゃうと思うのです。
教訓1:いきなり迫らない。間合いを取りながら、おつきあいは段階を踏んで。
でも、そのおやじギャグがどの人に対しても同じフレーズだったら興ざめかもしれないですね。Bot だからって手を抜かずに、たくさんのパターンを用意しておいて、よくある「Twitter アカウントを入力すると、あなたの×××を診断します」サイトみたいに、アカウントによって別のメッセージが自動生成されるぐらいの汗はかきたい気がします。
おやじギャグを量産するのはかなり高いスキルがいりそうだから、本当は加ト吉の例のようにネイティブなおやじギャグメーカーがアドリブで手打ちするのがいいんだろうけど、最初は手打ちでネタを溜めておいてから後でロジックを作るのでもいい。まず手作業で、そのあとパターンを見つけて「しくみ」化ってのは鉄則ね。
教訓2:マンネリは禁物。ワンパターンは嫌われる。
それから、Bot だからって言って、コーヒーってつぶやくたびになんか返事されるのもうっとうしいなあ。
出会いは一期一会。同じアカウントの同じキーワードには最初の1回きりしか Reply しないぐらいの潔さがあってもいいかも。1回ギャグが返ってきたきり黙り込まれちゃったら、ついつい気になって「コーヒー」以外のキーワードをつぶやいて試してみたり、あれこれ手を変え品を変えして、返事を心待ちにしちゃうような気がする。そうこうしているうちに心はすっかり UCC のことが気になってしょうがなくなって、エンゲージメント完了。そのころにすっと「ところで、こんな懸賞やってます」なんて返事されたら何の不信感もなくキャンペーンサイトに行って、ひょっとしたら、なにかコーヒーについてエッセイでも書いてみようかって気になるかもしれない。せっかくなら「コーヒーについてのエッセイで賞金200万円」じゃなくて「コーヒーについてのいけてる140字のつぶやきで賞金10万円」にすれば、ネットワーク外部性も効いてさらによし。
教訓3:しつこいのはだめ。時にはツンデレも有効。
無責任に、こういうことを夢想してるのは、楽しいんだけどなあ。さ、仕事、仕事。
ootaharaさんのコメント:
だだ漏れを見物に行ってて、見逃しました。
higuchi.comさん、大井町のお寿司屋さんについてはいかがでしょうか。