The means justifies the ends
アメリカ人の友人の娘さん(freshman=高校一年生)の歴史の宿題のレポートで真珠湾攻撃や広島・長崎の原爆についての考えをいろいろ質問されて、ニポンのオトナとしていい加減なことを答えるわけにもいかず、夜中にいろいろ調べ物をしていたのですが、東京大空襲のことを調べていたときに知った衝撃の事実。
東京大空襲関連のテレビ番組などでもよく出てくるのでご存じの方も多いと思いますが、カーチス・ルメイ(Curtis E. LeMay)というアメリカ軍人がいました。
「敵地への空襲は日中に、軍事施設だけを狙ったピンポイント爆撃に限る」としていた当時のアメリカ軍の方針を覆し、"If you kill enough of them, they stop fighting." という信念に基づいて、東京大空襲を皮切りに一般市民を無差別に焼き払う攻撃でさっさと戦争にケリをつける方針を実行し、戦後には日本政府から勲一等旭日大綬章をもらうというオチまでついている筋金入りの軍人なんですが、なんとこの人がキューブリックの《博士の異常な愛情》に出てくる“バック”タージッドソン将軍(ジョージ・C・スコットが名演している「この機に乗じてソ連を先制攻撃してしまえば、叩きのめせる」とニヤニヤ主張する好戦・好色おやじ)のモデルなんだって。
第二次大戦後、戦略空軍を作ったのもルメイなんですが、それがあの“バック”のモデルと聞くと、戦略空軍を巡るドタバタを描いたこの映画がますますブラックにおかしく思えてきました。今週末にでも、もう一度ゆっくり見直そう。