The means justifies the ends
MacBook Air や Apple TV のネタに隠れてあまり目立たない iPod touch のソフトウェアアップグレードのお話。
発表後、朝一番に iTunes Store で2,480円払ってインストールして使ってみているのですが、この値付けはどうも納得がいきません。既存ユーザーにも無償で提供しろと言っているわけではないのです(そりゃ、タダのほうがうれしいけれど)。しっかりアメリカと同じ価格設定(というか、1ドル120円以上のレート)なのに、中途半端にローカライズされていて日本(というか、たぶんアメリカ以外)では使えない機能がポロポロあるのが悲しい。
たとえば「株価」。日本国内の株価にはまったく対応してなくて、普通の人にはほぼ用なし。
一番期待していた「マップ」は、入力した住所の地図を表示することはできるし、ズームの操作などのUIはとてもよくできている(中島さんの Life is beautiful によると、このアプリはバックエンドは Google Maps だけど、フロントエンドはアップル謹製だそうで。なるほど)のですが、経路探索や渋滞情報表示などは機能のボタンはあるけど日本国内のデータは提供していないらしくなにも表示されません。また、Wi-Fiの電波パターンを使って現在地を測量する機能は米 Skyhook のエンジンを使っていて、同社は日本国内の Wi-Fi 電波のデータはまだ本格的には集めていないので、都心のごく限られた地点でしか使えませんでした。測地エンジンを PlaceEngine に差し替えてくれれば、国内主要都市は幅広くカバーしているし、カバーしていないエリアもユーザーが地点登録して測地できるようになるし、Wi-Fi にネットワークが接続していないときでも測地できるローカルDB機能が使えるし、飛躍的に使い物になるようになるんだけど(フェアに告白しておくと、PlaceEngine を提供しているクウジット社は弊社のインキュベーション先です。我田引水)。
こういう内容だったら、アップグレードせずに Jailbreak したままで Mail とか勝手アプリとかを使い続けてたほうがよかったなあ。今後のバージョンアップと、2月以降のサードパーティアプリ解禁に期待することにします。
Shogoさんのコメント:
というわけで、脱獄中の私は刑務所に戻りたくないので様子見です。
MacWorldのKeyNoteでは、UpGrade費用が$20という金額が発表されたときに、会場が静まりかえったようですね。