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iPhone が発売されました。買いましたか?
行く先々で「樋口さん、買うんですか?」と聞かれるたびに「買うか買わないかの問題じゃない。いつ、どこで、どのように買うかが問題なのだ。」と公言してきた不肖ヒグチですが、昨夜の深酒が災いして目が覚めず、早朝に表参道に並ぶことはかなわず。Twitter に刻々と流れる現場からの状況報告を眺めながら、まだ少しは可能性がありそうな有楽町ビックカメラに行こうとする途中で、ソフトバンク蒲田が入っている蒲田駅の東急プラザに待ち行列がなかったので急遽予定変更。
無事、16GB 白をゲットして参りました。DoCoMo からの MNP です。さようなら
MOTORAZR。
報道などでは熱狂的な行列をニュースとして取り上げながらも、「熱狂的なのは一部のマニアさんで、一般の人がぼんぼん買うものじゃない」という見方を紹介してバランスを取っているようですけど、そこはポイントではないと思うな。別にメジャーな人気商品になりそうだからという理由で買っているんじゃありませんもの。
これは、iPhone という端末が携帯マーケットを席巻するのかという問題ではなく、いわゆる“ガラパゴス的”に独特な進化をしてしまった日本の携帯ビジネスのエコシステムが、グローバルでオープンな、今まで触れたことのない競争モデルにさらされることをどう受け止めるかという問題だと思うのです。
iPhone の発売日が発表されたときに
《Web時代のクライアント・サーバーモデル [3G iPhone 7月11日発売]》という記事に書いたとおり、“iPhone 的なモノ”の本質は、よくできたデバイス+使いやすい専用クライアントアプリケーション+アプリと密接に連携するネット側の専用サービスの3層システム、中嶋聡さんの表現を借りれば
「ハイブリッド型ウェブ・アプリケーション」とそれを実行可能にするクライアントデバイスの組み合わせの妙。
今まで日本で独特の進化を遂げてきたケータイの世界は、きっちり作り込んだ独特のデバイスと、“標準搭載機能”という名のそのデバイスでしか動かない専用アプリ、そして、ネット側にはアプリやデバイスとは疎にからむだけの“公式サービス”や“勝手サイト”。この世界をキャリアと端末メーカーががちがちにコントロールして作って守ってきました。
一方、この“iPhone 的なモノ”たちは、最初からデバイス、アプリ、ネットのサービスが垂直方向に緊密に連携するプラットフォームとして設計されている上に、アプリとネットのサービスのレイヤーはオープンになっていて、そこで世界規模の競争原理が働いてどんどん使い勝手の良いアプリとサービスが生まれて生き残るように仕組まれています。
ちょうど、コンピューターメーカーがハード、OS、アプリをがちがちに固めていたメインフレームのビジネスに対峙するかのように、機器やアプリのレイヤーにオープンな競争が働くパーソナルコンピュータが生まれて発展したのと同じぐらいのインパクトを持つ可能性をもっているはずだと思うのです。
それはともかく、この iPhone、箱から出したときの初期設定状態ではユーザーインターフェースの言語は英語、タイムゾーンも Cupertino に設定されてました。アップル、こういうところには気を遣わないんだなあ。
中島聡さんのコメント: