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The means justifies the ends

世界から見放された特殊な市場 [Nokia、日本向け端末事業撤退]

ITmedia などの報道によると、ノキアが日本向け端末の販売を終了するそうです。
最強のカメラ付き携帯(Wired誌)の N82 の発売(ちなみに、発売予定日は明日)を楽しみにしていたのに、どうしたらいいんだろう。在庫があるうちに N95 でも買っておこうかしらん。

自分は世界最大の携帯電話メーカーからも見放される特殊市場に住んでいるのだという事実を思い知らされました。90年代の初め頃に海外の同僚がみんな機能的でかっこいい Compaq LTE を使っているのに、自分だけ特殊なパソコンを持っていたときのような寂しさ。
合掌。 [追記] この縮小均衡していく、しかも外部性のない市場だけに向けて開発投資を続けなくてはならない企業は、ハードウェア屋さんも、ソフトウェア屋さんも、サービス提供者も、だんだん茹で蛙のようにつらくなっていくんだろうなあ。
そして、利用者も狭い市場だけに向けた開発投資のツケを払って、世界的には割高な「高機能」で「先進的」な製品とサービスをありがたがって使い続けることになるんだな。

日本独自の特殊なパソコンが栄華を誇っていたころに国内市場で圧倒的なシェアを持っていた日本製ソフトウェアが、あっという間に成長限界を迎えてしまったり淘汰されてしまい、最後には日本市場に特化したパソコンとソフトウェアの産業がもろともふっとんでしまったのと同じ構図が見えます。経済外部性の神のしわざ。まあ、PCの場合は世界から「つきあいきれん」と突き放されたわけじゃなくて、取り込まれたんだけど。
日本の企業はムラにこもって小さく生きていろ、ということか……。

コメント

とおりすがりさんのコメント:

ノキアが日本で携帯電話事業参入、3月からサービス開始

http://www.yomiuri.co.jp/at...

自分とこで出すから、撤退させたんじゃないでしょうか?

とおりすがりのにさんのコメント:

日本企業の行く末は心配するというのは分かるのですが、「日本の消費者は、世界標準の端末を買って、外国の企業に見捨てられないようにしよう!」というのであれば変な気もします。

パソコンについていえば、当時のパソコンの性能で「日本語を使う」という必須条件を満たすには、独自パソコンであることが有利だったわけで、それもまた事情が違うように思います。

樋口 理さんのコメント:

とおりすがりさん:

> 自分とこで出すから、撤退させたんじゃないでしょうか?

いや。それはちがうのでは。もしそうしたいなら、端末撤退ではなくて、自分のところのMVNO向けの端末を強化する、とか、MVNOを「富裕層」以外にも拡大することを発表すべき。

とおりすがりのに さん:
> 「日本の消費者は、世界標準の端末を買って、外国の企業に見捨てられないようにしよう!」というのであれば

そういうことは主張していないつもりです。

> 当時のパソコンの性能で「日本語を使う」という必須条件を満たすには、独自パソコンであることが有利だったわけで

そこまでは、そのとおりですね。
その後、急激な低価格化による市場成長率の鈍化のフェーズになったとき、日本企業が「日本市場の特殊性」という空想上の参入障壁にあぐらをかいて、グローバルに市場を広げる方向にスイッチできず、気がついたら開発投資を続けるだけの市場規模を確保できなくなっていたというところの類似性を言っております。PCの場合はPC/AT互換機というオルタナティブがあったので「日本標準」が消えてなくなったのですが、携帯の場合は成長が止まってゼロサムになった日本市場からのアガリで食っていける程度の細々とした新規開発で均衡することになるんだろうなあ、と。

こうなったのは、そう望んだ消費者の性向なのか、グローバルに競争できるような端末開発をしなかったメーカーのせいなのか、そういうふうに仕様を決めたオペレーターの責任なのか、業界を正しく指導できなかったご当局の失策なのか。ま、だれのせいでもないのだろうけれど。
むかーし電器産業の隅っこに身を置いた者として、産業全体のエコシステムが、競争のルールが変わったことについていけずに国際競争力を失っているのを見せつけられると、寂しいです。

というわけで、投資先や支援先の皆さん。あらためて、「携帯向けサービスで成長したければ、国内市場だけ見てるとつらいよ」。
2008/11/28 07:30

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