The means justifies the ends
Macworld 2008で、ちまたの予想通り薄型で軽量のノートブック型Macが発表されました。
会う人ごとに「買うの?」と尋ねられて面倒くさいのでここで告白。もうオーダーしちゃいました。スタンダードな1.6GHzモデル、SSDではなくて80GBハードディスク。キーボードだけUSキーボードですが、特にオプションなしです。
私は仕事で毎日ノートパソコンを持ち歩いています。今持ち歩いているのはThinkPad X41 Tabletか初代MacBook(白)。会う相手やシチュエーションに合わせて使い分けています。ThinkPadは約1.9Kg、MacBookは約2.3Kgと、どっちも決して重たい方ではない、むしろ車で移動が前提のアメリカ人の基準では検知しきい値以下の軽量モデルなのでしょうが、電車と徒歩の移動が中心の場合、毎日持ち歩くのは苦痛です。たった400gの差ですが、特にMacBookはつらい。かばんは型くずれするし、肩は凝るしで、今使っているThinkPadより軽いMacが出たらすぐ買い替えようと待ち構えていたところでした。
私の場合は「買うしかないでしょ」な選択だったのですが、いろいろ言われているとおり「留意点」がいくつかあって万人向けの製品ではないことはたしかです。そこでMacBookのダメな点と、なぜそれが私にとってはダメでなかったかのまとめです。決して、認知的不協和を解消しようとしているわけではない(笑)。
発表以来メディアで語られているMacbook Airのダメな点はだいたい次のように集約できます。
もともとバッテリーだけで5時間駆動だから、多少バッテリーがへたっても2時間ぐらいは持つにちがいない。耐えられなくなったら120ドルだかで交換してくれるそうだし。
今使っている初代MacBookで普通に仕事していてパワー不足でいらいらすることはないけど、こいつのプロセッサはCore Duo 1.83GHzだから、そんなに遜色ありません。むしろ発熱とかバッテリーの持ちを考えて、遅い方の1.6GHzでいいや。
もともとメールはIMAPでサーバーにたまっているし、最近は文書もネット側にあることが多くて、お仕事用の持ち歩きPCのハードディスク容量はそんなにいらなくなってる(自宅のデスクトップやサーバーはどんどん太ってるけど)。今のMacBookも80GBだけど、これにアプリをひとそろい入れて、ParallelsでWindows入れて、持ち歩き書類を詰め込んでもまだ空いてるから、80GBあれば大丈夫。
メモリもMacBookを2GBに増設して使ってるけど、ま、問題なし。
出先でディスクドライブを使った事ってほとんど記憶にないんです。光ディスクを読むようなシチュエーションだと、まず間違いなく身近に外部ドライブとかドライブのついたほかのPC/Macがあるから、それをマウントすれば用が足りる。むしろドライブなしで薄くて軽くて不安定な駆動部分がなくて発熱がないほうがうれしい。
出先ではイーモバイルのモデムがUSBポートを塞ぐから、これはたしかにもう一つぐらいあればうれしかった。小さいUSBハブでも持ち歩くことにしよう。
MacBookのFireWire、ほとんど使った事ないんです。FireWire経由でMacBookをターゲットディスクモードにしてほかのMacにつないだ事もないし、強いて言えばビデオカメラのDVビデオを取り込んだ事はあるけど、それはデスクトップのPCや自宅のテレビにつないだMac miniにやらせればいいや。それに最近はDVテープのハンディカムよりSDカードのXactiのほうが圧倒的に出番が多いし。
自宅もオフィスも無線LANが置いてあるし(まだ使ってないFONのルーターもあるし)出先ではイーモバイルだからノートパソコンで有線のLANが必要なシチュエーションってほとんどなくなっちゃった。
キーボードや画面のサイズを犠牲にしてフットプリントを小さくしたPCは、経験上ほぼ間違いなく使いにくくてかばんの中でかさばるので、使用頻度が下がってました。持ち運びの利便性で大事なのはむしろ薄さと軽さだと常々思っていたので、フットプリントを小さくする方向はスマートフォンとかで追求していただくとして、生産性の高さと可搬性を狙うなら絶対にこのカタチが正解だと思う。
というわけで、所有するパソコンがこれ1台という用途には全然向いてないとは思いますが、オフィスや自宅に据え置いたPC/Macがあって都市部を徒歩と公共交通機関で移動するロードウォリアーが出先専用で使う道具としては、なかなか(かなり)よくできた機械だと思います。
これにParallels DesktopでWindows XPも入れて歩く事にして、今のMacBookとThinkPadはヤフオクに出す事にします。
Parallelsといえば、VMware Fusionも最近がんばって露出しているようですけど、できはどうなんだろう?
あ、それからもう一つ。今年3月31日までなら少額減価償却資産の特例で30万円まで一括償却できますから、青色申告事業者のみなさんは今がチャンスです。ただし、30万円を超えちゃうSSDではなくハードディスクでね。
カスタマイズするならApple Storeで。
Shogoさんのコメント:
USB×1,DVIx1という割り切りがAppleらしいですよね。
2週間後に入手したらレポートを期待してます。