The means justifies the ends
私がインフォシークにいたころ、米インフォシークごとディズニーに買収されまして、ときどき日本のディズニーのインターネット事業のお手伝いもやることになりました。
ちょうど、世界に先駆けて日本独自の携帯電話向けインターネットサービスが始まって盛り上がっていたときで、さっそくディズニーも携帯インターネットにチャンネルを作れという号令が下り、私がインフォシーク側の窓口になりました。
そして、携帯キャリアさんの公式メニューにチャンネルを載せるための交渉に、ディズニー本社からSVP(Senior Vice President=上級副社長=エライ人)がやってきて、交渉の日の朝から社内で準備のための会議をすることになりました。
そのSVPは初対面だったのですが、さすがディズニーのエグゼクティブ、見るからに高そうなスーツを着て、押しが強い感じ。きっと年俸もン百万ドルとかもらってるんだろうなあなどと考えていたら、エライ人が急に変なことを聞いてきました。
「Daniel の調子はどうだ?」
ダ、ダニエル?そんな社員うちにいたっけ?TedとかJonaとかはいるけど、誰だよ、それ。
Daniel は、こいつ。
当時デビューしたばかりの、サンリオの新キャラクター「ディア ダニエル」。キティさんのオトコ友達。
このディズニーのエライ人がキティラーで新キャラが気になってしょうがない、なんていうことはなくて、世界中の少年少女の心を独り占めにしているはずの自社のネズミの縄張りをおびやかし、アジアの子供たちのマインドシェアをくすねている憎きコンペティターであるところのネコキャラ(口もないし、リンゴ3個分のくせになまいきだ)が、新ラインナップを展開していることは既に耳に入っていて、その浸透状況の肌感覚を知りたかったらしい。
あいにく、当方全員、キティには興味がないので「よくわかんない」としか答えられなかったのだけど、露骨に蔑んだ目で見られた気がします。「お前ら、この商売やりたければ、競合に常に目を光らせておけよ」ということだったんでしょうね。
お役に立てず、どうもすみません。
で、ダニエルの調子はどうなんだろう?
今朝CNNの "You Can't Make This Stuff Up" で聞いたニュースによると、パリのディズニーランドで、お姫...