[PR] 本ブログの商品紹介リンクには広告が含まれています
人間ドックのオプションメニューに脳ドックというのがあったので興味本位で受けてみました。MRAによる血管の画像診断ですので、造影剤などを使わず、痛みもなく(工事現場のようなガンガンいう音と、狭い空間の圧迫感さえ気にならなければ)しばらくおとなしく寝ているだけで異常を見つけられます。後日、送られてきた結果の紙に書かれていたのは「脳前交通動脈 動脈瘤の疑い。精密検査を受けてください。」という診断。
あわててWebを検索してお勉強してみたところ、
- 動脈瘤というのは、動脈の壁の一部が焼いたお餅のようにぷくっと膨らんでしまう病気
- 膨らんだ部分は薄くなっているので、そこが破裂するリスクがある
- 破裂するとくも膜下出血となって死亡率がとても高い
- 破裂するまでは自覚症状はまったくない
- 未破裂の動脈瘤が破裂する確率は年率1〜2%ぐらいらしい。あと40年生きるとして、その間に破裂する確率は1×40=40%ぐらい。
と、穏やかではありません。
治療方法は、破裂する前に動脈瘤を塞いでしまうこと。日本では頭を開いて瘤の根元をクリップではさんでしまう方法が主流ですが、近年欧米では脚の付け根から大動脈にカテーテルを入れて脳の動脈瘤まで届かせた上で、瘤の中にコイル状にしたワイヤを詰め込むという、頭を開かなくてもいい手術がメジャーになってきたとのこと。いずれにしても、やっぱり穏やかじゃありません。
問題のMRAの画像を見ながら説明をいただいたのですが、画像がいまひとつシャープでなくて、たしかになにか黒っぽい固まりのようなものは写っているのですが、なんとも言えないので精密検査を受けなさい、ということでした。
さすがにちょっとビビって、何人か知り合いの医者に相談してはみたのですが、さすがに専門外なので的確なアドバイスが期待できるわけもなく、中には「脳ドックなんて受けちゃだめだよ」などという意見を言う人もいて(この辺、「業界」内で意見が分かれてるんですかね)全然参考になりません。しょうがないので観念して、血管内治療(頭を開かないほう)に積極的だと言う慈恵医大に精密検査に行ったわけ。
MRAは緻密な画像が撮れないので、確実に診断するにはこれまた脚の付け根からカテーテルを入れて、脳の血管に造影剤を流し込んでから3Dの映像が撮れるCTスキャンをかけるのがいいらしいのですが、これは日帰りというわけにはいかなくて入院が必要。なので
- 脳ドックのよりは新しくてもう少しはっきりした画像が撮れる機械でMRAの画像を撮ってみる
- それで怪しければ、静脈から造影剤を入れてCTにかけてみる(これは日帰りOK)
- それでほぼ確定したら、最後にカテーテルから造影剤を入れる3D-CTの入院検査
という段取りで検査を進めるということになりまして、先日最初のステップのMRAを済ませてきたところ。
結局、MRAの段階で動脈瘤の疑いは晴れて、無罪放免。お騒がせいたしました。
yagishitaさんのコメント: