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このブログに検索エンジン経由でやってきたときの
検索キーワードを表示するプラグインを試しているときに、直前の検索キーワードにマッチする広告を表示するというアイデアを思いつきました。
ここにも表示されているグーグルのAdsenseは、ページの中に書いてあることをグーグル側で調べて、その中味に“関連がありそう”な広告を表示しています。一方、検索結果ページに出ているAdWordsは、検索クエリーの単語にぴったりマッチする“ほぼ間違いなく関連がある”広告を表示しています。
広告を出す側から見ると、キーワードを指定するだけでAdWords(検索エンジン側)にもAdSense(コンテンツサイト側)にも同じ広告が出るのですが、AdWordsは、ページを見ている人が今探しているものにズバリとはまる広告が出てくるため(もちろん他にも理由はありますが)AdSenseに比べて広告効果が高いのです。
でも、AdSenseも、直前の検索エンジンでの検索ワードを検出して、ズバリとマッチする広告を出すようにすれば、効果が飛躍的に高まるはず。しかも、この技術は、広告を表示する対象のページの中味を解析する技術を使っていないキーワード広告会社(たとえばOverture)でも導入できますから、いろんなキーワード広告の会社と共同で事業を起こせるかもしれない。夢は膨らみます。
実現が難しい技術ではなく事業化してもすぐマネされそうなので、“だめもと”で基本特許を押さえられないか調べてみようと、この種の技術的要素が強いビジネスモデル特許について造詣が深くて話が早そうな
テックバイザージェーピーの栗原社長にご相談してみました。
さすがはプロ。何日もたたずにお返事が返ってきました。
結果は(案の定、ですが)米国に先行出願があって、公開されていました。
興味のある方は
USPTOの検索ページのPublication Number Searchで20040059708を入力して検索すると出てきますが、"Methods and apparatus for serving relevant advertisements"という表題で、出願しているのはGoogle, Inc.。あらゆるWebページにそのページと関連のある広告を表示する仕組みに関する特許という、AdSenseの根幹にあたる強力な基本特許で、その中に「そのページへのリンクが出てくるような検索エンジンの検索ワードを元に広告のトピックとマッチするかを検出することもできる」というようなことが書いてあるのでした。
51. A method for determining if an advertisement is relevant to a target web page, the method comprising: identifying targeting information for the advertisement; generating a set of one or more topics for the target web page based on the text of queries on a search engine that yield a result that links to the target web page; comparing the targeting information to the set of one or more topics to determine if a match exists; and determining that the advertisement is relevant to the target web page if the match exists.
文脈からすると、コンテンツサイト側で検索キーワードを検出して広告を掲出するという“他人のふんどし”アプローチではなく、グーグル側で検索が行われた際にそのキーワードに検索結果の上位ページを紐付けておくということを想定している(ページを解析するよりそっちのほうがコストが安いからね)のではないかと思いますが、いずれにしても今回のアイデアはしっかりカバーされています。この他にも、かなり広範囲にわたってこまかく請求されています。参ったなあ。これじゃ、コンテンツマッチ広告はグーグル様が1人勝ちだ。
この特許、出願されたのは2002年12月6日。
第1回 御手洗さんを問い詰める会で、「Webページのコンテンツに合わせた内容の広告が勝手にさしはさまれる」という画期的アイデアのバカ話で盛り上がっていたほんの3週間前です。まじめに特許を出願していた人がいたとは。グーグル様、さすがであります。
(惜しかった……)