The means justifies the ends
とあるデジタルメディア企業で最近目にして気になったこと。
そのメディアでは、自社の記事コンテンツを拡散するために、Twitter や Facebook といったソーシャルメディアにも記事へのリンクをポストするようにしています。
それ自体はどこでもやっていることなんですが、その運用方法がちょっと気になりまして。
その会社では何十人もいる編集チームが、記事の作成・編集から Web での公開までを自社製の CMS の上で行っているんですが、ソーシャルメディアへのポストは完全に手動だったのです。
ソーシャルメディア上での拡散を最大化するためにひとつひとつのポストを手で丁寧に編集しているとかそういったわけではなく、担当者さんが CMS に入稿されている記事のタイトルとURLを手でコピー&ペーストして、記事が自動的に公開されるタイミングに合わせて朝から夜まで何回も手動でソーシャルメディアに投稿するというルーティーン。
これを見て、どうにもキモチが悪くてたまらなかったのです。業務効率が悪いからとかそういうことではなくて、ピュアに「Web に公開するのと同時に、自動的にソーシャルにも投稿するようにシステムを作れよ」というやり場のない怒りのようなもの。
機械が動作するタイミングに合わせて、機械的な作業をさせられる人間が張り付いているって、「メトロポリス」とか「モダン・タイムス」みたいなんですもの。
業務ルールとか業務システムを作る人は、こういった「人間の尊厳」みたいなところに敏感でいたいなあ、と思ったのでした。自戒もふくめて。
どうでもいいことなんですけどね。青臭くて、どうもすみません。