The means justifies the ends
ワシントンポストを眺めていたら興味深い記事がありました。
慰安婦という仕組み(文中では a comfort woman system)が必要だったという橋下氏の主旨をかなり丁寧に解説した上で、この問題に対する日本のネット民の反応に興味を示した記事。
japanCRUSH が英訳したネット民の反応を参照しながら、一般のネットユーザーの批判的な反応に混じって、"too vulgar to reproduce here (ここに書き写すのは憚られる下品)" な橋下氏擁護のコメントが見られることに驚きを示しています。
興味深かったのは、記事の最後のパラグラフ。
Though we in the United States might associate young Web users with liberal politics or left-leaning libertarianism, a number of prominent Web forums in Japan are dominated by right-leaning nationalists known as the netouyu. That may help explain why social media commentary in the country can sometimes lean toward nationalism.
我々アメリカ人は、若いWebユーザーはリベラルか左派リベタリアンに近いと思いがちだが、日本では突出したWeb掲示板の多くがネトウユ(ママ)として知られる右傾したナショナリストで占められている。あの国のソーシャルメディア上の言論がナショナリズム寄りになることがあるのはこのせいかもしれない。
なるほどね。
ついでに、この記事を読んで憤慨した日本のネトウヨと思われる方、若干名が、記事のコメント欄で暴れています。その暴れ方が痛々しい。
あろうことか、アメリカに対するヘイトスピーチを展開しています。
こういう議論っていうものは、自分の主張を相手に共感してもらって賛同を得るためにやるもんだと思うわけですが、敵陣に乗り込んで「おまえらが悪い!」ってわめき散らしても、いいことはなにも起こらないというぐらいのことは気がつけよ、と思うわけです。
ちなみに、ワシントンポストっていうのは「ポトマック河畔のプラウダ」とか言われていたぐらいリベラルで、慰安婦問題についても日本の責任を否定した意見広告 "The Facts" が掲載されたメディアです。敵と味方は見分けよう。
日本で「右翼」と言うと「ナショナリスト」とほぼ同義だったり、ネトウヨの方達がややもすると「反日 vs. 親日」しか議論の軸を持たなかったりするのも、こういう痛いことになる原因かもしれません。
日本の左派ナショナリストや右派リベタリアンの蜂起を期待するものであります。