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フィールド・オブ・ドリームズという映画があります。
ケヴィン・コスナー扮するアイオワかどこかの農夫が、ある日「それを作れば、彼は必ず来る」という天の声(?)を聞く。最初は「それ」や「彼」が何のことか分からなかったのだが、「それ」とは野球場で、「彼」とは野球に人生を捧げた男たちの霊(?)だと悟り、自分のトウモロコシ畑をつぶして立派な野球場をこしらえると、本当に「彼」がやってきて野球をするようになり……といった内容の物語です(どこかからの帰りの飛行機の中でうとうとしながら見ただけなので微妙に間違っているかもしれません)。
映画の中では「それ」を作ると「彼」がどこからともなくやってきてめでたしめでたしなのですが、現実世界はそんなふうにはできていません。いや、現実がそうでないからこそ、この映画がファンタジーとして成立するのか。ま、いいや。
ところが、なぜだかわかりませんが、インターネットというものは、人々にそういうファンタジーを期待させてしまう魔力を持っているようです。
素人の方から「商売をしようと思ってインターネットに“ホームページ”を作ったんですが、ぜんぜん人が来ないし、物が売れません」といった主旨のご相談を受けることがあります。Webのビジネスを生業にしている人間からも「これこれこういうサービス(あるいはWebページ)を作れば、それだけで1ヶ月でこのぐらいのPV(ページビュー)が生まれて……」などという“アイデア”を聞かされることがあります。
私はこういうのを「フィールド・オブ・ドリームズ症候群」と呼んでいます。それ(Webページ)を作れば、黙っていても彼(閲覧者や利用者)がどこからともなく湧いてきてそのページに集まってくるという幻想です。言うまでもありませんが、そんなことは起こりません。
ページを見てもらいたければ、そのページが存在することを多くの人、できれば興味を持ってくれそうな人に知らせて、アピールしなければなりません。至極当たり前のことですね。
そんなわけで、Webサイトの運営者は、日々せっせと自分のサイトが
Googleの検索結果の上位に出てくるための工夫をしたり、あちこちのポータルサイトに広告を出したり、メールを介した口コミをしかけたりするのでした。
それを作っただけじゃ、いつまで経っても彼は来てくれません。
やぎぬまさんのコメント:
どうやら「ホームページ」と「インターネット」は山村の過疎化や高齢化問題まで解決してくれるようです。
はてさて、「彼」が来てくれるかどうか・・・。 ダメでしょうねえ。