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先日のアルファブロガー・アワードの話とも少し重なるのですが、オーソリティの方がお仕事のことをブログに綴ることの効用について、ちょっといい話。
ニューホライズン キャピタルという投資ファンド運営会社の安東さんは、私が尊敬する「ファンドの人」の一人です。「ファンドの人」にもいろんなスタイルの方がいらっしゃると思うのですが、安東さんたちのスタイルは、投資した会社の現場に入って会社の中の人に埋もれている暗黙知を引き出して会社の成長につなげていく、というもの。よくドラマなんかでステレオタイプのように描かれている「買収先の会社の人たちのことなどおかまいなしに、会議室で暗躍して買った会社のバランスシートを切ったり張ったりして、さっさとサヤを抜いていなくなる人」みたいなイメージとは、まるで違います。そりゃまあファンドである以上、投資したお金を大きく育てることがゴールであることには変わりはないけれど、その課程で会社が小分け・切り売りの対象にされるのと強みを引き出されて成長させられるのでは、会社の中の人にとってもお取引先やお客さんをはじめとする周りの人たちにとっても雲泥の差がありますからね。
さて、安東さんは普段から、ファンドや銀行はどうあるべきかということについてご自身の主張などを
ブログに書いていらっしゃるのですが、そこで最近起こったこと。
先日、安東さんのファンドが大手電機メーカーの子会社を買収しました。突然自分が勤める会社が買収された方たちは、きっと不安だったろうと思います。なにせ、前述のとおり、ドラマなどではファンドに買収されると会社はずたずたに切り刻まれて、おいしいところだけ持って行かれて、後に残された会社の人たちは途方に暮れるというのがお決まりのパターン。
不安になった会社の従業員の方が、おそらく買収したファンドのことをインターネットで調べるなどしていたのでしょう、安東さんのブログをみつけて、安東さんが普段から力説している投資スタイルのことをお読みになって、次のようなコメントを残したのです。
宜しくお願いいたします。 突然の発表から、不安、焦り、期待、希望いろいろなことが頭をよぎりました。でも、このブログに辿りついて(たまたまなのですが)、あなたに惚れました(失礼な表現ですいません)。この巡り合いを必然ととらえ、私は小さな一社員にすぎませんが、真剣にできる限りのことはしたいと考えております。ご指導宜しくお願いいたします。匿名での書き込みお許しください。
そのことを
再掲したブログの記事には、さらにその会社のお取引先の方からも「会社をよろしくお願いします」という趣旨のコメントがついています。
安東さんもご自身のブログの最初に書かれていますが、投資ファンドの人が立場を明らかにして、ブログのような公の場で投資のスタンスやスタイルについて論じるのは珍しいことのようです。
でも、安東さんがこのブログを書いていなかったら、こういった投資先の従業員の方やお取引先という大事なステークホルダーに、ご自身たちのことを最初から正しく理解してもらう機会を失っていたことになります。
ブログってちゃんと役に立ってるじゃん、とちょっと思ったのでした。
nhcjpnさんのコメント: