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昨日の
新型Kindle、安くなって、Wi-Fiついて、しかも日本語対応というショックから一夜明けて、件の記事を見てみたら、「Kindle 日本語 入力」とかで検索してやってきている方もいらっしゃるようで、みなさん、日本語対応の中味にご関心があるようです。
そこで、技術的あるいは経済的な諸事情を勘案してhiguchi.com が経験則に基づいて独自に予想した、8月27日新モデルでの日本語対応の中味チェックリスト。個々の推定理由は省略しますが、ご質問はコメント欄などでどうぞ。
UI、操作系は英語のまま
Kindle の操作メニューなどユーザーインターフェースは英語のままだと予測。もちろん、同梱される紙のマニュアルやヘルプ文書なども全部英語。
UTF-8のコンテンツは多国語で表示
コンテンツの中味にUTF-8で日本語(あるいは簡体・繁体両方の中国語、韓国語、キリル文字などなど)が使われている部分は、きちんとその言語のグリフで表示される。ホーム画面の書籍名一覧に現れる書名とかもOK。
今は日本語の文字を入れたazw形式のファイルは一般には流通していないわけだけど、自炊すれば表示されるはずだし、その気になれば流通させてもOKなはず
縦書きはサポート無し
たぶん、この時点では縦書きはサポートされないと予想。ルビもね(笑)。
日本の版元さんとお話をすると「縦書きのない電子書籍はあり得ない→だから、Kindleはダメ」となるんだけど、気がついてみたら普段はブラウザでは横書き文書しか読んでないんだし、横組みの本もそこそこ出ているわけだから、とっととそういうやつから電子化しちゃえばいいのに、と思う。
日本の市場要求だけでは縦書きサポートに向かって動かすにはちょっとばかり圧力が弱いかもしれないから、ここはCJK(特にC)と一緒になって要求するのがいいと思うよ。もっとも、Cはそんなに縦書きにこだわってない様子ではありますが。
ところで、AZW(というか、.mobi)形式って、フォーマット上は縦書きとかRTLとか規定されているのかしらん?
azw形式以外も日本語表示可
PDFに日本語テキストが入っている場合も表示されるはず。今までのKindleでも、フォントデータをPDFに埋め込んでいれば表示されたけれど、新型ではフォントの埋め込みもいらないのでファイルサイズが小さくなる。あ、PDFなら、縦組みだろうが「日本の出版ブンカ固有」のいろんな複雑な組版も、かなりの精度で自由に再現可能ね。
WebブラウザでもUTF-8でエンコードしたページは表示できるはず。ひょっとしたらShift JISやEUCでもナントカしてくれるかもしれない。ブラウザ、ACCESSじゃなくてWebkitに変わるんだよね。いいなあ。
日本語入力はできない
キーボードからの入力を日本語に変換する仕組みは入ってないと予想。なので、コメントとかの入力に日本語は使えない。ブラウザやTwitterへの入力もしかり。
ブラウザだけは、その気になれば日本語変換Webサービスとか併用してどうにか使えるかもしれないけど、e-inkの画面で候補をぱたぱた切り替えて入力するのは、いずれにせよつらそうだなあ。
音声系は期待しない
英語ではサポートされている Text-to-speech(文章の音声読み上げ)は、あいかわらず英語文章のみのはず。
新しく追加される音声コマンドでの操作も英語で命令しないとダメね。電車の中で音声コマンド使いたくないなあ。あ、家の中でも変か。
というような感じで、かたぎの方から見れば「日本語も表示できる洋書リーダー」というレベルで、たぶん、一般のおじいちゃん、おばあちゃんの読書用にはちょっとつらい。でも、極端な英語アレルギーの人でなければ、ビジネス書とかPDFとかニュースフィードとか読むにはじゅうぶんに実用レベルになると見ました。
あくまで、勝手予想なので、そこんとこ穏便にお願いします。