[PR] 本ブログの商品紹介リンクには広告が含まれています
マイクロソフトの
横井さんがわざわざ訪ねてきてくださいました。いっしょに注文して預かっていた
釣竿を取りに来たのかと思ったらそうではなく、Office 11(本名はOffice 2003)のXML対応を見せに来てくれたのでした。
Microsoft Officeの機能がどんどん増えてきて「もうこれ以上機能はいらないからバージョンアップしない」という声を聞くことがよくあります。正直なところ、文書や書類を作るための個人的文房具としてのOfficeは「来るところまで来た」という感は否めません。新しいバージョンを使ってみると、実は痒いところに手が届くという感じの細かい改良が多く加えられているのはよくわかりますが、実際に会社で使っているPCのOfficeはいまだに古いバージョンのままだったりします(横井さん、ごめん)。全社のOfficeをバージョンアップするコストに見合うかと考えると、零細企業としては躊躇してしまうのです。
で、今度のOfficeですが、個人的文房具としてはともかく、会社の情報システムのフロントエンドとしては実に魅力的なものになりそうです。XMLのデータを取り扱うリッチなフロントエンドクライアントという別の顔を持っているのです。
XMLがデータ交換のためのフォーマットの主流になると言われて久しいのですが、まだまだ一部のB2Bへの応用にとどまっているように思えます。サーバーとサーバーの間はXMLを使ってデータをやり取りしているかもしれないけど、結局エンドユーザーがそのデータを扱うときは、サーバー側でHTMLとGIFに変換してブラウザという名の画が出るダム端末
*1に表示するという、なんとも間尺にあわない処理をしていることが多いようです。
ところが今度のOfficeでは、たとえばExcelで作った業務用の申請書フォームの入力セルのデータをXMLスキーマに合わせて埋め込んで、XMLデータとして吐き出したり、XMLを読み書きするためのフォームを設計したりフォーム入力ツールとして使えるInfoPath(XDocsというコード名で呼ばれてましたね)というアプリが追加されていて、フツーにExcelのシートを作ったら、そこからそのまま業務システムに流し込んで使えるXMLデータを生成できるようになっているのです。
生成したデータのファイルはメールで送ってもいいでしょうし、SharePointで共有するとか、データベースに格納して業務プロセスとして使いまわすことができます。
たとえば、今までノーツの文書にExcelの業務フォームをOLEで埋め込んでノーツ/FXかなにかで数値データを集めて、ごりごり集計するなんていう伝票処理ワークフローを作っていた(だいたい、ノーツはそういう仕事はあんまり得意じゃありません。もったいない。)とか、VBでかりかりフロントエンドを作って配布していたなんていうシステムが、使い慣れたExcelと簡単なバックエンドで置き換えることができるんじゃないかなと思わせる、なかなかの出来でした。
せっかく有り余るCPUパワーを持ったPCを「端末」にするんだから、リッチクライアントを活用しない手はないですね。
*1: おっと、ダム端末じゃなくてThin Clientって言うんでした。そういえば、NCなんてのもありましたね。
ニイノさんのコメント:
ところで、私の知り合いいわく「これからは、進化のとまったソフトウェアはオープンソースに飲み込まれる」だそうです。商業ソフトはそれと必死に戦わなくてはならないんですね。たぶん。大変な時代です。エンドユーザーにとってはうれしいのかな。