
オンラインのニュース見出しを流し読みしていたら、IBMがオフィススイートを無償で公開するという記事が。ソフトそのものはIBM版のOpenOfficeのようなのでこれといって目新しい感じもなく、強いて言うならば「曲がりなりにもビジネス用デスクトップアプリケーションの事業の経験と実績がちゃんとあるIBMがOpenOfficeの普及に本腰を入れてみた」というあたりがニュースと言えばニュースなのですが、私の心の琴線に響いたのはそのソフトの名前。その名もIBM Lotus Symphony!
Lotus Symphonyと言えば、知る人ぞ知る、ロータスが1-2-3に続いて1980年代の後半にリリースしたIBM-PC用のMS-DOS上で動作する統合ソフト。IBM PC専用で日本語版もなかったため、日本国内でこのソフトを知っていたのはごく限られた人たちだけのはずですが、グローバルにはそれなりに歴史的な重みのあるブランドです。

新生Lotus Symphonyは
- ワープロ
- 表計算
- プレゼンテーション
の組み合わせですが、元祖Symphonyは
- ワープロ
- 表計算
- グラフ
- カード型データベース
- 通信ターミナル
を統合したもの。この組み合わせは、その後のDOS版統合ソフトの典型的な構成になります。
Windows版のオフィススイートは、スイートと言ってもワープロ、表計算、プレゼンテーションはそれぞれ独立したソフトウェアですが、DOS時代の統合ソフトはこれらの機能が文字通り「統合」されていて、一つのプログラムの中に詰め込まれたそれぞれの機能を連携しながら使えるようになっています。
今のコンピュータに比べるときわめて貧弱な限られたメモリと馬力の少ないCPUでこれだけの機能をスムーズに使えるようにするのは、芸術的なプログラミングテクニックが必要で、実は初代Lotus Symphonyを開発したのはロータス ノーツの生みの親で現在マイクロソフトCTOであるRay Ozzie。
以前マイクロソフトプレスから出版された「実録!天才プログラマー(原題:Programmers at Work)」という本にも、Ray OzzieはSymphonyの開発者として1章を割いて紹介されています。
今は昔。
題名につられて来ました。
てっきり:
Lotusデータベース・顧客管理の事例に
樋口 理子
職業:お笑い芸能プロダクション経営
ってのが復活したんだと思った(爆)
おおお。我が家には Symphony T-シャツが大切に保管してあるですよ。ちょっと前までは Lotus Components の T-シャツもあったんですがね。
とりさん:
「樋口 理子」って、たぶん当時の部下がこしらえたいたずらだと思うんですが、私は元ネタを覚えていないんです。何に出てきたんでしたっけ?
こいちさん:
まじめなはなし、OpenOfficeのIBM版なんかより、Lotus Componentsを生き返らせて欲しいよね。ガントチャートとか、秀逸だったのに。
昔話ついでに、こぼれ話をもう少し。
ロータスとジャストシステムがMicrosoft Worksのじゃまをするために作ったHARMONY(ハーモニー)もSymphonyと同じ5つの機能の組み合わせですが、プログラムの中身はSymphonyとは全く関係なくって、HARMONYのほうはAlphaWorksという統合ソフトを買収して改名したLotus Worksを、韓国・シンガポール・日本・アメリカの共同作業で日本語化して、それに小学校教育用の小さい一太郎(一太郎jump。当時の一太郎さんはdashしたりjumpしたり、とても元気でした)の改造版をくっつけたもの。
この木に竹を接ぐような苦肉の策(実際には、2つのプログラムをコンベンショナルメモリ上で切り替えるタスクスイッチャー)をみごとに実装してくれたのはアプリックス。
HARMONY…後ろめたさと軽い罪悪感と恥ずかしさなどで心の隅でちょっとヒリヒリするものがありますね。
しかし、当時は臆面もなくあんなことをやっていたんですねえ・・・。
樋口 理子の件ですが、Lotus1-2-3の外箱およびマニュアルに書かれていたはずと思って押入れの中をずいぶん探したのですが Lotus1-2-3の箱が見つかりませんでした。
もうずいぶん昔に廃棄した(しかもその廃棄したことさえ思い出せないほど昔な)のかも。