20世紀もそろそろ終わりに近づいた1990年代後半、SIPSという事業形態が脚光を浴びていました。
SIPSとはStrategic Internet Professional Serviceの略で、それまではばらばらの会社にパーツごとに発注しなければならなかった、ネットビジネスの計画立案、システム設計、サイト制作、デザイン、運用などもろもろを一手に引き受けて、クライアント企業の戦略を理解した上でベストのソリューションを提案する事業形態。アメリカのサイエントやサピエントなどという会社が有名なのだが、日本にも続々とその形態の会社ができつつある……といったよう説明をされて、「なるほど」と納得していたものです。
でね、今さらですが、このSIPSって言葉、なんだかあやしい。
最近、ガイジンさん向けに日本のインターネットビジネスの地図みたいなものを説明することが立て続けにあったんですけど、“SIPS”ってまるで通じないんですよ。
ちょっと気になって少しねちっこくググってみたんですけどね、この言葉、日本以外で使われた形跡がほとんどないんですわ。思うに、SIPSっていう言葉そのものはサイエントやサピエントとは関係なく、当時のビットバレー(死語)の人が自分の何かを正当化するか、もっともらしく見せるために作った造語である疑いが濃厚。それとも、21世紀になって英語圏で言葉狩りや焚書が横行してSIPSという言葉を闇に葬ってしまったか?んなわけないか。
いまだに日本のネット用語辞典でSIPSを調べると、冒頭のような説明がなされているんですけど、そろそろ出典とかまじめに調べておくべき時期かな、と思った次第。当時の関係者の懺悔も熱烈歓迎いたします。
自分も過去にSIPSって流行語を使ってました。。
明らかにBitValleyの中の方が作った言葉では
ないかと。
6年前に海外の事情に詳しい方にSIPSやってますと
言ったら、失笑された経験ございます。
「SIPSがまるで通じない」という記事拝見して、
当時失笑をかった理由がわかった気が。。
言い出しっぺのネットイヤーには今でも"SIPS事業部"がありますね(↓)。
http://www.netyear.net/abou…
米国では"Web Integrator"とかいくつかの呼び名で括られていた業態と思いますが、それをそのネットイヤー・小池さんあたりが"SIPS"と呼び始め、事情をよくわかっていなかった国内メディアがわかりやすいと取り上げ、SI業者も便利な言葉と反応して広まったのだと理解しています。
実態が全くなかったわけではないと思いますが和製英語の一種ですね。
コメントありがとうございます。予想外なところから、個人的に「うちの会社ではいまでもSIPSって使ってる」というメッセージをいただいたりして、ちょっととまどってます(苦笑)。
SIPSという便利な言葉と、それが示していた業態は、私も評価しているんです。実際、最近になって、当時喧伝されていたSIPSの姿に近いよい仕事をしている会社も増えているようですし。
また(誰だかわからないけど)そういう理想的業態にSIPSという名前を与えて広めたこともすばらしい。
ただ「アメリカ発」の言葉として伝えてしまったのは(狙いは当たったんだけど)罪だったかな、と。だまされて信じている人も多いようだし、そろそろ Let’s set the record straight ということで……
さすがひぐちさん、鋭い分析で。要するに、「ネット構築のゼネコン」と言って貰った方が私なんかにはわかりやすいです。以上、テスト返しです。
ネット構築のゼネコン!たしかに。さすがです。
それ、いただきます。