これまた、とあるメーカーさんでのできごと。
米国メーカーの人気携帯デジタル音楽プレーヤーの関連商品を発表しました。アーリーアダプターはオンラインで購入する人が多いとにらんで、広報もインターネットへの露出が増えるように活動。その甲斐あっていろんなオンラインメディアや「その筋」のブログなどでも一斉に取り上げられて、なかなかいいスタート。アテンションが高まっている証拠に、Googleで製品の型番を検索すると、大手オンラインショッピング市場がすでにその型番をAdWordsのキーワードとして買っているらしく広告が出ています。ところが、そのAdWordsのリンクをクリックしても、ショッピング市場にたくさんあるマーチャントの中でその商品を扱っているお店が一軒もない!
あわててチャネル営業の担当者に聞いてみると「大手カメラ量販店2社に卸しているから、そこのオンラインショップにも載っていて、インターネットの露出は十分あるはずだ」という返事。ダメだ。わかってない。


これは、リアルな店舗とオンラインの店舗との、顧客の行動や構造の根本的な違いを理解していないために起きた勘違い。間違いは大きく分けて2つ。

1つめの間違いは、リアルな店舗で販売力が大きいところが、オンラインでもよく売っているという勘違い。カメラ量販店はたしかにこの手のデジタル系製品がよく売れますが、そのオンラインショップがインターネット販売チャネルの中でも大きなシェアを持っているかというと、必ずしもそうではありません。

2つめの間違いはもっと根が深くて、オンラインでもリアルな店舗同様に、お客さんを集めたり、商品をお客さんに気付かせたり、商品を説明したりする機能(AIDMAのAからM)をお店が担ってくれているという勘違い。
リアルな店舗では、力のある販売店さんに商品を卸しておけば、自然とそこに見込客が集まり、ある程度は商品の露出や説明までをお店がやってくれます。
ところが、オンラインのコマースでは、商品をお客さんに気付かせるAIDMAのAはGoogleやYahoo!のような検索サイトやポータルが圧倒的に強いし、IからMではメーカーサイトの商品説明ページやブログのレビューなどが重要な役割を果たします。ショップサイトはそういう外の場所で集客されたトラフィックを受けて支払の決済と商品発送を行うだけ。オンラインのショッピングではAIDMAがアンバンドル、水平分業されていて、マーケティングの場である検索エンジンやコンテンツサイトから販売の場であるショッピングサイトまでの送客誘導はリスティングやアフィリエイトなど様々なインターネット広告が司っています。
オンラインのコマースでは、こういった仕組みをよく理解して、それぞれのポイントで確実に送客が行われるようにメッセージを掲出していくように設計しないと、収益機会を逃します。